リヤド市中のマスク、消毒ジェルが早くも品薄状態に

(サウジアラビア)

リヤド発

2020年03月10日

サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、保健省は3月8日時点で国内の新型コロナウイルス感染者は11人と発表した。政府は定期的にSNS上で、手洗いとせきやくしゃみをする際のエチケットなどを呼び掛け、うわさに惑わされず公式発表を信じるよう求めている。首都リヤド市内では早くもマスクや消毒ジェルの品薄感がじわりと押し寄せている。

ジェトロが3月2日にリヤド中心部の薬局に問い合わせたところ、50枚入りのマスクが20リヤル(約560円、1リヤル=約28円)の通常価格で販売され、在庫も多くあるとのことだったが、3月8日時点では同じ店舗で20枚入りが20リヤルと2倍以上に高騰していた。

7日に市北部の新興エリアにある薬局を2軒回ると、マスク、消毒ジェルともに売り切れだった。市内にチェーン展開する大手薬局でも、7日は1人当たり10枚までの限定販売(10枚5リヤル)で、それ以上は販売してくれなかった。消毒ジェルも、大容量タイプが市中で品薄となっている。

SNSが盛んなサウジアラビアでは、こうした品薄の状況が風評によりほかの消費財へも飛び火する可能性がある。

(柴田美穂)

(サウジアラビア)

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