新型コロナウイルスで縮む経済、アップルなど米企業は店舗閉鎖に動く

(米国)

サンフランシスコ発

2020年03月18日

新型コロナウイルス感染拡大を受け、米国西海岸に本社を置く企業が、米国含む各国で店舗の閉鎖や営業制限を相次いで打ち出している。アップル(本社:カリフォルニア州クパチーノ)は3月13日のプレスリリースで、新型コロナウイルス対応の一環として、中華圏以外の全ての小売店舗を3月27日まで閉鎖すると発表した。オンラインストアは営業を続け、アップルストアのアプリもダウンロードできる。また、顧客へのサポートページも引き続き利用できる。同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は自身のツイッターで、「新型コロナウイルス拡散を防ぐために私たちはできることは全てやらなければならない」とコメントした。他方、13日時点で、中華圏の全ての小売店舗が再開したことも発表した。またプレスリリースによると、同社は、感染者の治療やパンデミックで打撃を受ける地域への支援を目的とした寄付を募っており、その金額が1,500万ドルに達したという。

ナイキ(本社:オレゴン州ビーバートン)は3月15日、翌16日から27日まで、米国、カナダ、西欧、オーストラリア、ニュージーランドを含む世界の複数の国での店舗閉鎖を発表した。顧客はオンラインサイトやアプリは引き続き利用できる。日本、韓国、中国(一部除く)などの直営店は通常通り営業するとしている。

スターバックス(本社:ワシントン州シアトル)は3月15日、同日から少なくとも2週間、米国とカナダの全ての店舗で、商品の販売について持ち帰りのみの営業体制に移行することを発表した。さらに、ショッピングモールや大学のキャンパスのような人が多く集まる場所で営業する店舗の一時的な閉鎖や、新型コロナウイルスの感染者数が多い地域の店舗の一時閉鎖あるいは短縮営業も発表した。

(石橋裕貴)

(米国)

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