北海道に渡航歴ある外国人の入国を一時停止に、イタリアとイランの一部地域も対象

(マレーシア)

クアラルンプール発

2020年03月09日

マレーシア保健省は3月5日、イタリアと日本、イランの一部地域にマレーシア到着前の14日以内に滞在歴がある外国人の入国を、一時的に停止することを発表した。

対象となる地域は以下のとおり。同様の措置の対象国は、中国(湖北省、江蘇省、浙江省)、韓国(大邱市、清道郡)を加えて、5カ国となった。

  • 日本:北海道
  • イタリア:ロンバルディア州、ベネト州、エミリア=ロマーニャ州
  • イラン:テヘラン州、ゴム州、ギーラーン州

なお、上記地域に過去14日以内に滞在歴があるマレーシア国民と永住者、長期滞在パスや学生パスなどのビザ保有者は除外される。3月9日にクアラルンプール国際空港(KLIA)の入国管理局担当者にヒアリングしたところ、除外対象には短期滞在ビザを除く、長期滞在パスはすべて含まれるとしており、有効な雇用パス、レジデントパス、プロフェッショナル・ビジット・パスの所持者は入国可能とのことだ。

韓国、日本、イタリア、イランからの入国に関しては、特別入国管理カウンターが2月28日に設置された。3月4日に日本からマレーシアへ入国した日本人へのヒアリングによると、日本人専用の入国管理レーンが設けられており、過去14日以内に中国に渡航歴があるか否かの確認や、パスポート情報などを所定の用紙に記入することが求められたという。入国時の手続きや確認内容は今後の状況によって随時変更される可能性があるため、注意が必要だ。また3月4日から、入国審査における自動化ゲートの利用はマレーシア人用、外国人用ともに一時停止している。

なお、保健省は3月8日時点で、マレーシア国内での感染者が99人となったことを発表した。同省では、感染拡大の「第2の波」が来ているとし、感染予防の呼び掛けを強化している。

(田中麻理)

(マレーシア)

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