感染拡大防止を目的に第三国からの入国を制限
(オランダ)
アムステルダム発
2020年03月24日
オランダ政府は3月18日、新型コロナウイルスの拡散防止のためオランダへの渡航者に入国制限を行うことを発表した。第3国から欧州(全てのEU加盟国、シェンゲン条約加盟国、英国)への全ての不急不要な渡航を制限する欧州委員会の提案を受けたもので、この措置により例外的な地位にいる人を除き、日本を含む第三国からオランダへ入国することができなくなる。3月19日午後6時から暫定的に30日間適用される。
今回の渡航制限には次のカテゴリには適用されない。
- EU市民、英国民およびその家族
- ノルウェー、アイスランド、スイス、リヒテンシュタインの国民とその家族
- 理事会指令2003/109/EC(長期居住者指令)にしたがって居住カードまたは居住許可を保持している第3国民
- 他のEU指令またはEU加盟国の国内法により居住権を得ている第三国の国民
- 一時滞在許可(MVV)など長期滞在ビザの保有者
さらに、次のカテゴリでもその必要性から適用されない。
- 医療従事者
- 国境を越える通勤者
- 必要な物資の輸送に従事する者
- 外交官
- 軍人
- 国際および人道団体の職員
- 家族を訪問する相応の理由を持つ者
- オランダ経由で別の第3国に渡航するトランジットの乗客
- 国際的な保護が必要な者。国境手続きは完全に適用
- 人道上の理由が認められる者。
なおオランダ政府は渡航ビザ等に関しては政府のウェブサイト(英語)で情報提供を行っている。
オランダ政府は3月15日、これまでの措置の追加として同16日から4月6日まで全ての小学校、中学校、高等学校などに休校を要請、同15日午後6時から4月6日までレストラン、カフェー、バー、スポーツジム、サウナなどにも営業自粛の要請をしており、スーパー、テイクアウト店、宅配サービスなどでは可能な限り行列を避け、行列などができる際には1.5メートルの間隔を保つなどの注意を呼びかけている。
オランダの感染者数は、国立公衆衛生環境研究所によると3月22日現在、4,204人(43人死亡)となっている。
(高橋由篤)
(オランダ)
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