感染リスク拡大阻止で、外国人の入国を停止・制限

(コートジボワール)

アビジャン発

2020年03月19日

コートジボワール政府は3月16日夜、新型コロナウイルス感染リスクを封じ込めるため、17日午前零時から少なくとも15日間にわたり、新型コロナウイルスの感染が100件以上確認されている国からのコートジボワール人を除く旅行者の入国停止、および海外在住のコートジボワール人とコートジボワール人以外の居住者に対し、入国後直ちに14日間にわたり国の指定施設での義務的隔離措置を実施すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

政府はこれらの措置と合わせて、3月17日から30日間にわたり全ての幼稚園、小学校、中学校、高等教育機関の一斉休校、3月18日から少なくとも15日間にわたり50人以上の集会禁止およびスポーツ、文化的イベントの中止、3月19日から少なくとも15日間にわたりナイトクラブ、映画館、劇場の閉鎖を発表した。

コートジボワールでは11日、イタリアから帰国した45歳のコートジボワール人男性が新型ウイルスに感染していることが確認され、同国初の症例となった。保健相によれば、18日現在の感染状況は9人。感染者のうち1人は回復したことが報じられている。罹患者は、欧州旅行帰りの人のみの段階から海外に渡航歴のない人への市中感染が報告されている。

生活物資の多くを輸入に依存するコートジボワールでは感染対策の強化に伴い、不安に駆られたアビジャン市民が各地のスーパーマーケットに殺到し、食料や日用品の買い占めに走る姿がみられた。ジャラスバ商業相は17日、物資の生産や供給に支障はなく、国内には十分な在庫あるとして、「各人が通常の購買行動をする限り、物資の不足は起きない」と、国民に対し冷静な対応を呼びかけた。

当地の日本企業を含む外国企業や国際機関の間では、職員の国外退避や在宅勤務に切り替える動きがみられる。

世界銀行コートジボワール事務所は16日、新型コロナウイルス感染症への対応に3億4,200万CFAフランの緊急支援を発表した(3月16日付「フラテルニテ・マタン」電子版)。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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