スーダン、国際線など国外との交通をすべて遮断

(スーダン、エジプト)

カイロ発

2020年03月19日

3月16日、スーダン政府は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、非常事態宣言を発出し、ハルツーム空港の国際線を含め、国外との交通をすべて遮断すると発表した。すでに予定されていた人道的支援や貨物便などは例外となる。スーダン政府は、30日までハルツーム空港の閉鎖を決定したことに加え、学校の休校、祭りや集会などイベントの中止を要請している。国際線の運休期間は現状で未定であり、状況を見て判断するという。状況は日々流動的なため、スーダンへの渡航やビジネスにおいては、「日本外務省渡航安全ページ:スーダン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」や「スーダン保健省ホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」などで最新情報を確認する必要がある。

現地報道では、最初の感染が判明したという首都ハルツーム在住のアラブ首長国連邦(UAE)に渡航歴のある50才の男性が、3月12日に死亡したと公表された。スーダン保健省は3月17日時点で新たな感染者は判明していないとしているが、ハルツーム州保健所とも協力して新型コロナウイルス対策の医療施設を立ち上げた。すでにウイルスの適切な検査管理の訓練を職員に対して実施し、検査体制が整いつつあると述べた。現地報道によると、現地でマスクなど医療物資の価格が上昇しているという。隔離施設の手配や必要な医療物資の調達などをより加速させるために国際機関への支援要請も行った。3月下旬に予定されていた経済改革に関する国内対話が延期となり、今後の経済・財政改革に関する一連のスケジュールに影響が出ることが懸念される。エジプト国境付近では、空路で戻れなくなったスーダン人で混雑しており、警察の取り締まりが強化された。

(井澤壌士)

(スーダン、エジプト)

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