新型コロナウイルス、ベンガルールで初の感染を確認

(インド)

ベンガルール発

2020年03月12日

南部カルナータカ州政府は3月9日、同州都ベンガルールで成人男性1名の新型コロナウイルスへの感染が確認されたことを発表した。感染が確認されたのはベンガルールに在住するソフトウェアエンジニアで、米国から帰国したばかりだった。

患者の40歳男性は、ベンガルール市内のラジブガンディー胸部疾患センター(RGICD)で隔離と治療を受けており、現在容体は安定しているという。男性は、ベンガルールにあるIT企業で働いており、米国テキサス州のオースティンから3月1日に、ニューヨーク、ドバイ経由でベンガルールに戻った。3月4日に症状が出始め、自身で病院に赴き検査を行ったところ、新型コロナウイルスへの感染が確認され、3月7日にRGICDに収容された(「エコノミック・タイムズ」紙3月9日)。カルナータカ州政府の保険・家族福祉局事務官パンカジ・パンディ氏によれば、州政府は感染者の一次接触者、二次接触者を含めた2,666人を追跡しているという。すでに州政府は対策の一環として、ベンガルールとマイソールのいくつかの病院内に新型コロナウイルスのための隔離病棟を確保している。

市民生活にも大きな影響が出始めている。カルナータカ州政府は、3月10日からベンガルール市内および郊外の幼稚園、小学校の休校を発表した。一部の中学校や高校でも、自主的に休校する学校も出てきている。また3月10日時点で、カルナータカ州内における国際線乗客のうち、9万5,151人が検査され、1,048人が経過観察、275人が28日間の経過観察、760人が自宅隔離をされていることが、カルナータカ州政府から発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)されている。

ベンガルールに数多く集積するIT企業では、対策としてテレワークが進められているが、今後の新型コロナウイルスの感染拡大と、州政府や企業の対策の動向が注視される。

(遠藤壮一郎、ディーパック・アナンド)

(インド)

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