カラチの物流は限定的に機能、食料品、医療品、政府関係品等に限定

(パキスタン)

カラチ発

2020年03月26日

カラチの物流の現状について、当地物流関係者から聞き取りを行ったところ、空港、港ともに限定的に機能しているが、食料品、医薬品に加え、政府関連品、通信機器に限定されている模様だ。

パキスタン政府は、新型コロナウイルス対策のため、パキスタンに乗り入れる全ての国際線旅客フライトを4月4日20時(パキスタン時間)まで停止している。また、カラチがあるシンド州政府は3月23日午前0時(同)から15日間の外出禁止を実施し、食料、医薬品の買い出し等を除いて、州内における事務所等への出勤をはじめ、いかなる移動も禁止となっている。

3月24日現在の物流の状況は以下の通り。

(1)カラチ空港(ジンナー国際空港)

  1. フライト貨物便(カタール航空、DHL)は通常通り運行。旅客便は全て運航停止。
  2. 空港オペレーション:規模を縮小して貨物便の荷下ろしと搭載に対応。
  3. 税関:規模を縮小して対応。通関スピードはかなり遅くなっている。
  4. 通関業者:規模を縮小して営業。食料品、医薬品、政府関連品、通信機器のみに対応。
  5. トラック:空港から引き取り可能なのは基本的に上記の物のみ。

(2)カラチ港およびビンカシム港

  1. 海上便欠航および抜港している船社あり。
  2. 港湾オペレーション:規模を縮小して対応。
  3. 税関:規模を縮小して対応。通関スピードはかなり遅くなっている。
  4. 通関業者:規模を縮小して営業。基本的に食料品、医薬品、政府関連品、通信機器のみに対応。
  5. トラック:港から引き取り可能なのは基本的に上記の物のみ。

(3)国内物流(トラック輸送)

基本的に上記の物およびそれに使用される梱包材等のみ。路上で軍による検問を受けることがある。

(山口和紀)

(パキスタン)

ビジネス短信 86f0f22d97de9134