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新型コロナウイルス感染拡大を受け、緊急経済対策と利下げを発表

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年03月24日

ブラジル経済省は3月16日、新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響を極力抑えるため、1,473億レアル(約3兆933億円、1レアル=約21円)規模の緊急経済対策を発表した。翌18日にはブラジル中央銀行が政策金利を0.5ポイント引き下げ、3.75%まで利下げすることを発表した。

緊急経済対策は、高齢者・低所得者などへの救済策834億レアル、零細小企業などを対象にした雇用維持対策594億レアル、新型コロナウイルス感染対策45億レアルで、詳細は以下の通り。

高齢者・低所得者等への救済策

  • 13カ月給与支給の前倒し(460億レアル):毎年11月と12月に分けて支給される冬季ボーナス、いわゆる13カ月給与の支払いを、4月と5月に前倒しする。
  • 退職給付積立金の財源拡充(215億レアル):社会統合基金(PIS)および公務員厚生年金(PASEP)を、退職給付積立金である勤続年数補保証基金(FGTS)の財源に充てる。
  • PIS/PASEP積立者で一定の条件をみたす労働者へのボーナス一部支給前倒し(128億レアル)。
  • 低所得者向け現金給付プログラム「ボルサ・ファミリア」の拡充(31億レアル)。

小規模・零細企業などを対象にした雇用維持対策

  • FGTSや小規模・零細企業が主な対象となる簡易税務申告制度において、税金支払いを3カ月間猶予する(FGTSの猶予に伴う税収猶予額は300億レアル、簡易税務申告制度の税収猶予額は222億レアル)。
  • 小規模・零細企業向けの長期融資プログラム(Proger)への追加融資(50億レアル)
  • 全国工業訓練センター(SENAI)など公的社会支援諸機関への受益者負担金を5割削減(22億レアル)。

新型コロナウイルス感染対策

  • 公的医療機関であるSUS(統一保健医療システム)の財源確保のため、自動車損害賠償責任義務保険(DPVAT)の資金残高を充当する(45億レアル)。
  • 医療関連製品対する輸入税を一時的に0パーセントにする。
  • 「新型コロナウイルス」向けとして指定する製品リストに記載される、輸入品および国内生産品の工業製品税(IPI)を一時的に免税とする。

ブラジル中銀によると、今回の利下げは新型コロナウイルス感染拡大による世界経済の大幅な減速、コモディティ価格の下落、金融資産の脆弱性の高まり、米国の緊急利下げなど主要経済国の金融刺激策を踏まえた対応となる。

中銀の利下げ決定を受け、国内金融市場はこれを好感している。3月20日時点のレアルの対ドルレートは3月18日と比較して5.7%上昇(3月18日は1ドル=5.1437、3月20日は1ドル=5.0241)、サンパウロ株価指数のボベスパ指数は3.1%上昇した(3月18日は6万4,432ポイント、3月20日は6万6,431ポイント)。

(古木勇生)

(ブラジル)

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