トヨタ、日産などが北米で生産停止を発表
(米国、カナダ、メキシコ)
ニューヨーク発
2020年03月25日
トヨタは3月18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて新車需要の減少が予想されることから、カナダ、メキシコ、米国の自動車および部品工場での生産を3月23日から24日まで一時的に停止することを決定したが、翌19日に、停止期間を4月3日まで延長すると発表した。従業員などの健康と安全を確保するための措置でもあり、生産停止期間中に全ての製造施設で徹底的なクリーニングを実施する。一方で、物流センターなどは引き続き稼働する。日産も3月18日に、3月20日から4月6日まで、米国の製造拠点での生産を一時的に停止することを発表した。生産停止期間中の工場従業員の給与は支払われる見込みだ。
3月19日には、フォルクスワーゲンが3月21日午前3時45分から1週間、テネシー州の工場での生産を停止することを発表した。また、スバルもインディアナ州の工場を23日から1週間閉鎖する(オートモーティブニュース3月19日)。
部品メーカーでは、ブリヂストンが3月19日、マーケットの需要減に伴う供給調整のため、北米および中南米のタイヤ工場での生産を3月21日から段階的に停止することを発表した。4月12日までに通常生産に戻す予定で、テネシー州ナッシュビルにある米州統括拠点およびオペレーションセンターの従業員は約1カ月間、在宅勤務を行う。
3月の新車販売台数は大幅に減少する見通し
新型コロナウイルスの感染拡大は、新車販売台数の減少につながると予測されている。市場調査会社のJDパワーによると、既に3月9~15日の1週間の販売台数は、感染者が多い西海岸などを中心に落ち込み、事前予想に比べて15%減になった。同社は、3月の販売台数が前年同月比41%減と大幅に減少すると見込む(オートモーティブニュース3月19日)。
(大原典子、石田励示)
(米国、カナダ、メキシコ)
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