新型コロナウイルス拡大に伴い17日より国境封鎖、貨物輸送は対象外

(スペイン)

マドリード発

2020年03月17日

スペイン内務省は3月16日、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として、国境検問を一時的に再開させると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。スペイン国民・在留外国人、越境通勤者を除き、特別な理由がなければ陸路による入国はできなくなる。同措置は17日午前0時より開始され、警戒事態(2020年3月17日記事参照)が解除されるまで継続される。貨物輸送は、経済活動と物資供給網を維持するため同措置の対象外となる。

空路・海路の国境管理強化も検討中

内務省によると本措置は欧州26カ国間における国境管理廃止を定めたシェンゲン協定の28条規定(緊急時における国境管理の一時的再開)を発動するものであり、「複数のEU諸国や第三国の決定に足並みをそろえた」としている。

フェルナンド・グランデ・マルラスカ内務相は記者会見で、空路および海路の国境管理強化については、「感染防止の観点から現在検討中」と述べた。

本措置の影響を受けるのは、フランスおよびポルトガルとの国境部だが、当地各紙報道によると、ポルトガルはこれに先立ち、スペインからの不要不急の旅行者の移動を16日より1カ月間にわたり禁止した。

なお、保健省の3月16日付発表によると、同日13時時点の国内の累計感染者数は9,191人(前日から1,438人増)、死亡者数は309人(同21人増)と引き続き急増している。

(伊藤裕規子)

(スペイン)

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