勤労活動停止措置を全国に拡大

(ベネズエラ)

ボゴタ発

2020年03月24日

ニコラス・マドゥロ大統領は3月16日、前日に発表していた勤労活動を停止する「社会的隔離」を翌3月17日より全国に広げることを発表した。さらに、ウラディミル・パドリノ防衛相は16日、「全国隔離の実行のためには州間の移動を制限する」と発表し、それ以降、市民は移動の制限を受けている。カラカス首都区のチャカオ市ではチャカオ市警察が巡回し、市民に自宅に留まるよう呼びかけている。カラカス首都区内でも別の市に移動することは困難な状況だ。

なお、ホルヘ・アルベルト・アレアサ外相は3月17日、マドゥロ大統領からIMFへの正式な要請書をツイッターで公開した。要望書はベネズエラ国内の衛生部門強化のため、IMFから50億ドルの緊急融資を求めるもの。しかし、IMFのジョシュア・グッドマン報道官は18日、「要求を受け入れる状況ではない」として要請を拒否したことを明らかにした。IMF加盟国の中で、マドゥロ政権を正式な政府として認めている国は少ない。マドゥロ大統領はかねてよりIMFと敵対していたことから、要請の意図を図りかねる見方が多い。

なお、新型コロナウイルスの国内感染者数についてホルヘ・ロドリゲス通信相は、3月19日時点で42人に達したことを発表している。

(マガリ・ヨネクラ、豊田哲也)

(ベネズエラ)

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