ラオスで初の新型コロナウイルス感染を確認

(ラオス)

ビエンチャン発

2020年03月26日

ラオス新型コロナウイルス感染症対策委員会は3月24日、ラオスで初めて新型コロナウイルス感染症に2名が感染したと発表した。2名とも首都ビエンチャン在住のラオス人で、1名は36歳の女性でツアーガイドをしており、ヨーロッパからの団体ツアーに同行しルアンパバンなどを訪問。団体ツアーがカンボジアに移動した際に、参加者の感染が確認されていた。もう1名は28歳のホテル従業員の男性で、バンコクのセミナーに出席していた。両名共に現在、ビエンチャンのミタパープ病院の隔離室に入院している。一方、濃厚接触者については自宅隔離措置がとられている。

ラオスでは2月下旬から131名に対してPCR検査を実施しており、3月23日の検査で2名の陽性が確認された。

他方、タイ政府が3月23日から陸路国境における出入国を停止する措置を開始した(商品輸送は除く)。国境の通行が停止される前にタイから帰国しようと、数千人のラオス人が各地の国境に詰めかけた。タイには、30万人以上ともいわれるほど多くのラオス人労働者が出稼ぎに行っており、商業施設の閉鎖などに伴い、解雇も多く発生しているとみられる。ラオス政府は入国時の体温検査や隔離措置の強化を行っているが、メコン川を密航して帰国するケースもみられ、新たな感染リスクになると懸念されている。

(山田健一郎)

(ラオス)

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