新型コロナウイルス感染拡大により、イタリアで主要見本市が相次ぎ延期

(イタリア)

ミラノ発

2020年03月03日

イタリアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴い、イタリアにおける主要見本市の開催延期が相次いでいる。

現在、イタリアでは感染者が急増しており、世界各国から警戒されている。保健省の3月1日午後6時(現地時間)発表によると、感染者が1,577人、死者34人となっている。

イタリア政府、また、感染拡大が著しいロンバルディア州(州都:ミラノ)やエミリア=ロマーニャ州(州都:ボローニャ)、両州に隣接するべネト州(州都:べネチア)が、感染予防のための対策を講じている中、各国際見本市主催者は、経済への打撃を避けるため地方自治体と協議した結果、中止ではなく延期するという対策をとっている。また、開催された見本市でも、訪問者数が減少するなどの影響が出ている。

1月から2月まで、ファッションとデザインの世界的な中心であるラノで開催されたテキスタイルや皮革製品の見本市では、新型コロナウイルスによる影響で、中国人バイヤーの姿はほとんどみられなかった。また、2月16~19日に開催された履物の見本市「ミカム」の声明によると、公衆衛生上の緊急事態(新型コロナウイルスを指すとみられる)が原因でアジア諸国のバイヤーの来訪が減少し、全体の訪問者数は前年比5%減となった。

イタリアでの感染者急増を受け、延期された国際見本市の一例を以下に紹介する。

  • MIDO(ミラノ・アイウエアー・ショー):眼鏡や検眼機器、眼科関連の国際見本市。2月29日~3月2日にミラノで開催の予定が、7月5~7日に延期外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。
  • サローネ・デル・モービレ・ミラノ(通称:ミラノサローネ):世界的な家具・デザイン見本市。2019年には184カ国、40万人の訪問者が訪れた。開催中には、フオーリ・サローネと呼ばれる見本市会場の外のミラノ市内各所でも大規模に家具・デザインの展示が展開される。4月21日~26日の開催予定が、6月16~21日に延期外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。
  • コスモプロフ:大規模な化粧品の国際見本市。3月14~16日にボローニャで開催の予定が、6月11~15日に延期PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)された。

(佐野さつき)

(イタリア)

ビジネス短信 577f148232b6e734