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総選挙で連立与党が大敗、第1党の中道右派政党に組閣を委任へ

(スロバキア)

ウィーン発

2020年03月05日

スロバキアで2月29日に行われた議会総選挙外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(比例代表制、150議席)で、2016年の前回より34議席増の53議席を獲得した、中道右派の「普通の人々・独立した人達」(OLaNO)が第1党となった。2006年以降、通算12年間政権を握ってきた中道左派の「方向党・社会民主主義」(Smer-SD)が、前回選挙より11議席減の38議席となり、第2党に後退した。

投票率は65.8%と比較的高く(2016年59.8%)、今回の選挙の重要性を表している。中道左派・リベラルの連合「プログレッシブ・スロバキア/共に」(PS/Spolu)が議席を獲得できなかった一方、中道右派の「われわれは家族」(Sme rodina)(6議席増)が17議席、新党「人々のために」(Za L'udi)が12議席を獲得したため、議会構成は右派寄りとなった(表参照)。注目された極右の「われわれのスロバキア」(L’SNS)は選挙前の世論調査の支持率が12.2%と高かったものの、得票率7.97%、17議席と伸びず第4党になった。連立政権を担っていたスロバキア国民党(SNS)と「架け橋」(Most-Hid)は議席を失った。

表 スロバキア議会総選挙(比例代表制、150議席)の結果(獲得議席数順)

政局が転換した要因は、2年前に発生したジャーナリストのヤン・クツィアク氏暗殺事件だった、と複数のメディアで報じられている。同氏は前政権のSmer-SDの政治家とマフィアの関係を調べている最中、2018年2月に婚約者とともに殺害された。この事件は、国民の政治に対する信頼を損ない、方向転換の追い風となった。今回の選挙結果を受けて、マトビッチOLaNO党首はSmer-SDの政権参加の回避を目指して、極右のL’SNS以外、全ての野党と連立交渉を行うことを発表した。

現地の複数の報道によると、チャプトバー大統領は3月2日にマトビッチ党首と会談し、今後、議会入りしている全て政党の党首と話した後に、組閣を委任すると述べた。マトビッチ党首はその後、Sme rodinaのコラール党首、SaSのスリーク党首、Za L’udiのキスカ党首(前大統領)と懇談し、連立に関する基本的な合意を数日以内に得られることに期待すると述べたという。

ウィーン国際経済研究所(WIIW)のスロバキア専門家ドリス・ハンツァル・ワイッス氏は「Smer-SDを倒すのが唯一の課題だったOLaNOの経済政策はまだ不明で、新政権の経済への影響について予測するにはまだ早い」と述べた。また、オーストリアの「プレッセ」紙(3月2日)で、世論調査専門家のパベル・ハウリク氏は、OLaNOの中にはEUの政策に対して懐疑的な層もおり、スロバキアが将来どのような行動をとるのか予測しにくくなることへの懸念を示した。

(エッカート・デアシュミット)

(スロバキア)

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