EU27カ国の2019年第4四半期GDP成長率は前期比0.2%

(EU)

ブリュッセル発

2020年03月19日

EU統計局(ユーロスタット)の3月10日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、EU27カ国の2019年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(前期比、季節調整済み)は、前期から0.2ポイント減少し、0.2%となった(表1参照)。ユーロ圏19カ国の成長率も、前期から0.2ポイント減少し、0.1%となった。また、2019年第4四半期中は英国もEU加盟国だったことから、EU統計局は英国を含むEU28カ国の実質GDP成長率も公表し、0.1%とした。

表1 EU27カ国の四半期別・実質GDP成長率の推移とその内訳(前期比)

EUの実質GDP成長率(前期比)を需要項目別にみると、総固定資本形成(寄与度0.8ポイント)が3.6%と大きく牽引、そのほか、個人消費(寄与度0.2ポイント)、政府消費支出、輸出(寄与度0.1ポイント)が成長に貢献した。

産業分野別にみると、「貿易・運輸・宿泊・食品サービス」と「行政・その他のサービス」「情報通信」「不動産」「専門支援サービス」「農業・林業・漁業」「金融・保険サービス」の順番でプラス成長に寄与した。

一方、「製造業を含む工業」や「芸術・娯楽・その他のサービス」「建設」はマイナス成長となった。特に製造業は前期比0.7ポイントと大きく落ち込んだ。

国別ではアイルランド、マルタ、ルーマニアなどが好調

EUの実質GDP成長率(前期比)を国別でみると、アイルランド(1.8%)が最も高く、ギリシャ、フィンランド(ともにマイナス0.7%)が最も低かった(最新データが発表されていないルクセンブルクを除く)。

1.0%以上のGDP成長率(前期比)を記録した加盟国は、アイルランド(1.8%)、マルタ(1.7%)、ルーマニア(1.5%)、ハンガリー(1.0%)、リトアニア(1.0%)の5カ国だった。マイナス成長となった国は、ギリシャ(マイナス0.7%)、フィンランド(マイナス0.7%)、イタリア(マイナス0.3%)、フランス(マイナス0.1%)の4カ国だった。

表2 EUおよび加盟国の四半期別の実質GDP成長率(前期比)

(大中登紀子)

(EU)

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