アルゼンチンで初の新型コロナウイルス感染確認

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年03月05日

アルゼンチン保健省は3月3日、国内で初めて新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。感染が確認されたのは、3月1日にイタリアから帰国したアルゼンチン人男性(43歳)1人。同氏は、2月19~21日にイタリア・ロンバルディア地方のミラノを訪問し、また同月22~29日にはイタリアのほかの都市やスペインのバルセロナも訪問した。帰国後、熱、せき、喉の痛みなどを訴え、ブエノスアイレス市内の私立スイス病院を訪れた。感染の疑いがあるとして、マルブラン国家保健所・研究所本部(ANLIS)において検査が実施された結果、陽性となった。

3月3日付の「ラナシオン」紙によると、ヒネス・ゴンサーレス・ガルシア保健相およびフェルナン・キロス・ブエノスアイレス市保健相による共同記者会見では、「当該男性の症状は軽度だが、病院で隔離されている」と説明した。また、当該男性と同じフライトに搭乗し接触の可能性のあった乗客に連絡を取り、検査と隔離を行う方針だと発表した。

アルゼンチン保健省は、現時点でアルゼンチンへの入国制限などの措置は発表していない。ただ、イタリアからの直行便でブエノスアイレス市内のエセイサ国際空港に入国する全ての乗客に対し、健康状態を確認する書類(宣誓書)の記載を求めている。今後も、感染疑い者の早期発見も含め適切に対応していく方針が発表された。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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