ロシア外務省が北海道への渡航自粛を勧告、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言受け

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月05日

ロシア外務省は3月4日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、北海道への渡航自粛勧告を発表した。北海道庁が2月28日に発表した緊急事態宣言を受けたもので、ロシア国民に対して、喫緊の必要性がない限り、北海道への渡航を控えるよう呼び掛ける内容だ。

本件に先立ち、サハリン州政府は、連邦政府に対して3月5日からサハリン州と北海道を結ぶ定期便の運航停止を要請したと発表している。同州政府発表によると、北海道から同州に到着する全ての乗客が検査対象となり、感染の兆候がない場合、サハリン州の住民は自宅で14日間の健康観察、外国人は所定の医療機関で14日間観察を受ける(2020年3月3日記事参照)。

北海道を除く日本への渡航について、ロシア政府は現時点で自粛要請などを出していないが、連邦消費者権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)は3月4日付で、日本への渡航に当たっては、日本における感染流行状況について勘案してほしいと呼び掛けている。

ロスポトレブナドゾルの発表(3月4日)によると、ロシアで確認された新型コロナウイルス感染者は6人(中国国籍者2人、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号のロシア人乗客3人、イタリアに滞在経歴のあるロシア人1人)。新型コロナウイルス感染地域へのロシア国民の渡航について、ロスポトレブナドゾルは1月24日に中国に対して、2月26日には韓国、イラン、イタリアへの自粛を勧告している。

(齋藤寛)

(ロシア)

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