陝西省、国籍は問わず入境者に隔離措置を実施

(中国)

北京発

2020年03月11日

陝西省政府は3月6日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が中国以外で拡大していることを受け、海外からの「逆流入」を防ぐため、陝西省への入境者(国籍は問わず)に対し、14日間の自宅または指定施設での隔離観察を求めると発表した。具体策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは以下のとおり。

  1. 「中華人民共和国国境検疫法」などの法律法規に基づき、入境者の「健康申告カード」による申告を厳格に実施し、出入境検査場において体温測定および医療巡察を実施する。
  2. 「新型コロナウイルスによる肺炎の出入境検査場での防疫技術方案」の関連基準に基づき、入境者を新型コロナウイルス感染が疑われる症状がある者、濃厚接触者、一般接触者、その他の人員に分ける。「その他の人員」はさらに、過去14日以内に疫病発生の深刻な国に渡航歴・滞在歴がある者と、ない者に分ける。
  3. 新型コロナウイルス感染が疑われる症状がある者に対しては、指定病院に移送して隔離治療または医学観察を行う。濃厚接触者については、指定されたホテルに移送して14日間の集中的な隔離観察を実施する。一般接触者については、目的地の関連機関が統一的に入境者の出迎えを行い、14日間の集中的な隔離観察を実施する。その他の人員のうち、過去14日以内に疫病発生の深刻な国に渡航歴・滞在歴がある者について、目的地が陝西省の場合は、目的地の関連機関が統一的に入境者の出迎えを行い、14日間の集中的な隔離観察を実施する。陝西省外に乗り継ぐ場合は、西安咸陽国際空港より乗り継ぐこととする。過去14日以内に疫病発生の深刻な国に渡航歴・滞在歴がない者について、目的地が陝西省の場合は、社区(居住地)、入居ホテルまたは受け入れ機関によって、入境者に対し14日間の自宅または指定施設での隔離観察を実施するよう促すこととする。陝西省外に乗り継ぐ場合は、「健康申告カード」による申告を厳格に実施する。
  4. 西安市に到着する航空便に対し、飛行中の航空機内で、「入境のお知らせ」を配り、陝西省の関連措置を事前に乗客に知らせる。
  5. 西安交通大学第1付属病院は、省レベルの外国人感染者受け入れの指定病院だ。各市(区)にも外国人感染者受け入れの指定病院を設けている。

西安市では日本を含む4カ国からの入境者に指定場所での隔離を実施

また、西安市は3月4日午後、新型コロナウイルスが広がっている国・地域から西安を訪れる人の14日間の隔離措置について「集中隔離医学観察(西安市における住居の有無を問わず、政府指定の場所での隔離の意味)」とすることを発表した(「華商報」3月4日)。

なお、在中国日本大使館ウェブサイトによれば、同大使館が西安市に確認を行ったところ、同措置の対象には日本を含む4カ国(ほかは韓国、イラン、イタリア)が含まれるとのことで、現地日系企業関係者からの情報(3月4日時点)によると、実際に日本人も同措置の対象として運用がされている。

(趙薇)

(中国)

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