香港政府、飲食・食品業界などへの補助金申請の受付を開始

香港特別行政区政府（以下、香港政府）食物環境衛生署は3月5日、「防疫感染基金」（注1）を財源とする飲食・食品関連のライセンス保有者向けの補助金制度の運用を開始した。補助金の申請期間は3月5日から5月4日までの2カ月間で、食物環境衛生署の地区事務所に申請書を提出するか、郵送もしくはインターネット経由で申請書を提出することが可能だ。

補助金の対象となるライセンスの種類および補助金の額は表のとおり（注2）。ライセンスに応じて、5,000香港ドル（約7万円、1香港ドル＝約14円）から20万香港ドルの補助金が1回のみ支給される。日系企業も対象となる。

表中（1）から（8）のライセンス保有者は、2020年2月14日以前に有効なライセンスを保有し、申請時においてレストランや店舗、工場などを運営している必要がある。加えて、申請日から承認日までの間に、ライセンスの譲渡や返還、取り消しを申請していないことが要件となる。また、表中（9）のライセンス保有者については、「2019年空き店舗となった固定屋台の再配置と新ライセンスの発行（2019 Re-allocation of Vacant Fixed Hawker Pitches and Issue of New Licences）」計画の下、新たにライセンスを取得した屋台商は、補助金の受給対象外となる。

申請書は、食物環境衛生署のウェブサイトからダウンロードするか、同署の地区事務所で入手することができる。

旅行代理店およびホテルへの補助金も申請受け付け中

香港政府は、2月21日から旅行代理店およびホテルに対する補助金の申請も受け付けている。補助金額は1社当たり8万香港ドルで、旅行代理店については3月13日、ホテルについては3月20日に受付を終了する。香港政府によれば、香港で登記されている旅行代理店1,700 社のうち約9割が補助金を申請済みで、既に150社が補助金を受け取ったとしている。

（注1）新型コロナウイルス対策として、2月21日に立法会を通過した300億香港ドル相当の基金。

（注2）表中（1）～（8）のライセンスについては、「暫定ライセンス（Provisional Licence）」も補助金支給の対象となる。なお、(8)の「焼味・鹵味店」は香港風の肉料理店。

（吉田和仁）