新型コロナウイルスで政府機関、民間オフィスなどが営業停止に

(バングラデシュ)

ダッカ発

バングラデシュ政府は3月23日、新型コロナウイルス感染拡大のさらなる予防措置として、3月26日から4月4日まで、原則として全ての政府機関、オフィスの業務を停止すると発表し、非常事態に備えるための買い物など以外は、自主的な隔離措置(自宅待機など)を行うよう国民に要請した。病院などの緊急サービス、薬局、青果市場は対象外となるが、ショッピングモールなどその他全ての店舗は休業になる。交通手段は、医薬品や燃料などを輸送するトラックなどは通常どおり稼働する予定だが、バス・鉄道などの公共交通機関に加え、CNGと呼ばれるオートリキシャ、ライドシェアサービスなども停止となる予定で、バングラデシュ軍が各所に配備されることになっている。当該措置について、在バングラデシュ日本大使館は同日、注意喚起外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出した。

これを受け、バングラデシュ産業界で最大規模の団体の縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)は3月24日、船舶代理店が加盟するバングラデシュ船舶代理店協会(BSAA)をはじめとする、輸出入および国内物流に係る複数団体に対し、同期間中も稼働を希望する旨の要望書を提出した。

また、首都ダッカ市内の地場系有力スーパーマーケット「ラベンダー」は同24日、自宅待機に備え、食料や日用品を購入する人々で混雑したが、大半の商品は陳列・補充されており、在庫不足による混乱などは発生していなかった。

なお3月25日時点で、当地の新型コロナウイルス感染者数は39人、うち死者数は4人と発表されている。

写真 自宅待機前に、買い物客で混雑するスーパーマーケット「ラベンダー」(ジェトロ撮影)

自宅待機前に、買い物客で混雑するスーパーマーケット「ラベンダー」(ジェトロ撮影)

(安藤裕二、山田和則)

(バングラデシュ)

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