1,000人以上の室内開催のイベントの禁止を推奨

(ベルギー、EU)

ブリュッセル発

2020年03月16日

閣僚を交えて開催された3月10日のベルギーの国家安全保障会議は3月10日、同国での新型コロナウイルスの感染拡大を管理するため追加措置を講じることを決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。危機管理計画のレベルは全3段階中第2段階に維持するものの、新型コロナウイルスに感染している可能性のある人との接触を制限することとした。

同会議は、3月末まで有効(内容は状況に応じて変更し得る)な具体的な推奨事項を示しており、その運用は自治体やブリュッセル首都圏地域の長に委ねられる。推奨事項の例は以下のとおり。

  • 大規模なイベントについては、1,000人以上の室内で行われる場合は禁止を推奨。また、感染リスクのある人達の出席は、屋外で開催される場合を含めて推奨しない。
  • 感染している可能性がある人に対する隔離措置が講じられている中で、学校を閉鎖することは推奨しない。感染症状が現れ次第、自宅滞在を推奨する。
  • 通勤ラッシュ時の混雑の緩和のためにも、在宅勤務やフレックスタイム制を推奨。電話会議の開催や不可欠ではない会議のキャンセルもなど提案。

3月12日のべルギー連邦政府の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、新型コロナウイルスの感染者数は計399人、3月11日に3名が死亡した。

4月21~23日に開催予定だった、ブリュッセルで毎年開催される世界最大級の水産品見本市「シーフード・エキスポ・グローバル(SEG)」も、新型コロナウイルスの拡大を受け、3月10日に延期が発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされた。主催者は、延期後の新日程を3月18日までに発表予定だ。

なお、ブリュッセルにも拠点を置く欧州議会のサッソーリ議長は3月2日、欧州議会の敷地内での新型コロナウイルス対策として、委員会や本会議などの中核的活動は維持しつつも、その他の非中核的な各種イベントや訪問者対応などの活動を同日から3週間中断する旨、発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。ジャーナリストは原則として欧州議会の敷地内へ入れるが、日本を含む特定の地域(注)を14日以内に訪れた場合、もしくは新型コロナウイルス感染者に接触後に医師により問題ないと確認されていない場合は、議会へのアクセスを禁止されるとした。

(注)マカオ、香港を含む中国、シンガポール、韓国、北イタリア( ロンバルディア州、ピエモンテ州、エミリア=ロマーニャ州、ベネト州、イラン(2月26日時点から)、日本(2月27日時点から)

(大中登紀子)

(ベルギー、EU)

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