米テキサス州ダラス郡で州内初の屋内退避命令

(米国)

ヒューストン発

2020年03月25日

テキサス州ダラス郡のクレイ・ジェンキンス判事は3月22日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、郡内264万人の住民に対し、屋内退避を命じた。3月23日午後11時59分から4月3日午後11時59分までの措置であり、適用期間は変更の可能性がある。

主な内容は以下のとおり。

  • 住民は各自の住居内にとどまること。屋外スペース等を利用する場合、他者と最低6フィート(約1.8メートル)離れること。
  • 必要不可欠な活動・政府機能・企業活動を行う場合に限り、外出は認められる。
  • 全ての企業は郡内の拠点での活動を停止すること。
  • 公的または私的な集会の禁止(人数に関わらない)。
  • レストランは、テイクアウトやドライブスルー、配達サービスのみ営業可能。

なお、「必要不可欠なビジネス(Essential Businesses)」に該当する企業の活動は例外として認められている。例えば、医療サービスや地方政府の公共サービス、電気、水道、ガスなどのインフラ関連、食料品や雑貨、ガソリン等の小売りなどである。

「ダラス・ビジネス・ジャーナル」紙(3月22日)によると、ジェンキンス判事は、「屋内退避命令により、感染者数のピークをならし、できるだけ多くの命を救うことができる」と述べている。なお、アボット州知事は、屋内退避を州全域では命じないものの、各自治体にその判断を委ねるとしている。

州内では、州都オースティンのあるトラヴィス郡やサンアントニオのあるベア郡でも近々、屋内退避命令がでる見込みと報じられている。

(小山勲)

(米国)

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