タイ保健省、新型コロナウイルス感染拡大地域からの入国者に協力呼び掛け

(タイ)

バンコク発

2020年02月25日

タイ保健省は2月23日、中国や香港、台湾、マカオ、日本、シンガポール、韓国など新型コロナウイルスの感染が拡大している地域からタイへ入国した場合、少なくとも14日間の自己観察を行うよう協力を呼び掛けた。また、入国後は混雑した場所に行かず、公共交通機関の利用を控えるほか、感染の疑わしい症状がある場合はマスク着用などの協力を求めている。

2月24日時点でタイでは35人の感染者(うち21人完治)が確認されている。保健省は2月17日、日本とシンガポールへの渡航自粛を呼び掛けた。同省は1月22日に今回の新型コロナウイルスに対する緊急時対応センター(EOC)の警戒レベルを「レベル3(感染地域への渡航自粛)」に引き上げた。渡航自粛先として、2月17日までに中国や香港、台湾、マカオを挙げており、日本とシンガポールを追加した。

また、保健省は入国時の検疫強化も行っており、日本とシンガポールからの航空便利用者も2月17日以降、渡航自粛先国の対応と同様、検疫強化対象に加えられた。具体的には、過去14日以内に中国や香港、台湾、マカオ、日本、シンガポール、韓国のいずれかに滞在した渡航者で37.5度以上の熱があり、かつ、せきや鼻水、のどの痛み、頻呼吸、呼吸困難のいずれかの症状がある場合、保健省のガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づき、空港からタイ国内の病院へ移され、ウイルス検査を受けることとなる。既にタイに入国している渡航者も過去14日内にこれらの地域に滞在していた場合、病院受診時に上記の症状があれば、ウイルス検査を受ける。保健省は新型コロナウイルスに関する措置に渡航者の隔離は含めないとしている。

(平林拓朗、会田由紀子、ワチャラティタポーン・チャナイペン)

(タイ)

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