新型コロナウイルス対策でマスクなど予防品確保へ輸入品を免税扱い

(ベトナム)

ホーチミン発

2020年02月20日

ベトナム財務省は2月7日付の同省決定115/QD-BTCにより、同決定記載の「医療商品リスト」(HSコード記載あり)にある輸入貨物については、同日から免税扱いとする措置を講じている。リストには医療用マスクや消毒用ハンドジェル、消毒液、医療マスク製造原料などが含まれており、それらの国内供給不足を輸入で補うための対応だ。

また、情報通信省は郵便事業者に対し、2月2日付の指示05/CT-BTTTTを発出し、医療用マスクや消毒液、医療用手袋の輸出について、海外向け郵便の受け付けを停止するよう指示した。企業や個人が新型コロナウイルスの感染拡大に乗じて国内で商品を集め、郵便を利用して海外に販売するのを防ぐのが目的だ。正式な手続きを経た上での企業による輸出は認めており、税関では当該品目の輸出申告が可能となっている。

「マスクなどの輸出が困難になっている」という声がこれまで、在ベトナム日系企業からも出ていたが(2020年2月10日記事参照)、ジェトロがホーチミン市税関局担当者に確認したところ、「2月11日現在、医療用マスクなどの輸出実績はある」との回答を得た。国内の供給不足、メーカー側の新規オーダーへの対応が難しい状況ではあるものの、輸出自体はできることが確認された。

(小林亜紀、ダン・ティ・ゴック・スオン)

(ベトナム)

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