サムスン電子、2019年第4四半期の営業利益は3割減、22兆ウォンを半導体施設に投資

(韓国)

ソウル発

2020年02月12日

韓国のサムスン電子は1月30日、2019年通年と第4四半期(10~12月)の業績(連結ベース)を発表した。それによると、第4四半期の業績は、売上高が前年同期比1.0%増の59兆8,800億ウォン(約5兆5,090億円、1ウォン=約0.092円)、営業利益が33.7%減の7兆1,600億ウォンだった(表参照)。同社では「プレミアム製品の販売好調で売上高は小幅増加したが、営業利益はメモリーの業績悪化で減少した」と説明した。

また、2019年通年の売上高は前年比5.5%減の230兆4,000億ウォン、営業利益は52.8%減の27兆7,700億ウォンとなった。

表 サムスン電子の業績(連結ベース)

同社が発表した第4四半期の部門別業績は次のとおり。

◇CE(コンシューマーエレクトロニクス)部門

売上高は前年同期比7.8%増の12兆7,100億ウォン、営業利益は19.1%増の8,100億ウォンとなった。テレビは、「QLED」(量子ドット)テレビ、超大型テレビなどのプレミアム製品の販売が拡大し、白物家電は、冷蔵庫や洗濯機の収益性の改善などを受け、好調だった。

◇IM(IT&モバイルコミュニケーションズ)部門

売上高は前年同期比7.0%増の24兆9,500億ウォン、営業利益は66.9%増の2兆5,200億ウォンだった。無線通信機器事業は、フラッグシップ製品の販売拡大やラインアップ再編により業績が改善した。

◇DS(デバイスソリューションズ)部門

売上高は前年同期比10.9%減の24兆7,400億ウォン、営業利益は56.9%減の3兆6,600億ウォンとなった。半導体事業は、DRAMの価格下落などを受け、売上高が16兆7,900億ウォン、営業利益が3兆4,500億ウォンだった。また、ディスプレイパネル事業は、一部プレミアム製品の需要の減少や大型ディスプレイの供給拡大を受け、業績が悪化し、売上高が8兆500億ウォン、営業利益が2,200億ウォンにとどまった。

サムスン電子は業績発表と同時に、2019年の設備投資実績が26兆9,000億ウォンになったと発表した。このうち、半導体は22兆6,000億ウォン、ディスプレイは2兆2,000億ウォンだった。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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