2019年の自動車台数、生産・販売台数ともに減少するも完成車の輸出は増加

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年02月10日

インドネシア自動車工業会(GAIKINDO)の発表によると、2019年のインドネシアの自動車販売台数は103万126台だった。2015年から増加傾向が続き、2018年の販売台数は約115万台となったが、2019年の前年比は10.5%の減少だった(表1参照)。

表1 カテゴリー別販売台数の推移

ブランド別の販売台数は、首位がトヨタの33万1,797台(前年比5.8%減)で、ダイハツが17万7,284台(12.6%減)で続いた(表2参照)。「ビジネス・インドネシア」紙(1月18日)によると、トヨタは、7人乗り小型ミニバン(MPV)の「アバンザ」の売れ行きが好調で、前年比5%増の約8万1,900台となった。その他のモデルでは、スポーツ用多目的車(SUV)「ラッシュ」が約6万1,500台、MPV(多目的車)の「キジャン」が約5万2,900台と続いた。

トヨタは、インドネシア国内販売シェアを、前年の30.6%から2019年は32.2%と増やしている。トヨタ・アストラ・モーター(TAM)エグゼクティブゼネラルマネジャーのフランシスクス・スルヨプラノト氏は「インドネシアの消費環境や消費ニーズに合わせたことが成功につながった」と述べた(「ビジネス・インドネシア」紙1月18日)。インドネシアでは、日本ブランドのシェアが95%強と高い水準を維持している一方で、中国ブランドのウーリンの国内販売台数が前年比31.4%増え、国内販売シェアが前年の1.5%から2.2%へと増加した。

表2 ブランド別販売台数

自動車の輸出では、完成車(CBU)の輸出が33万2,023台と前年の26万4,553台から増加しており、4年連続の伸びになっている。一方、内需の停滞が響き、2019年の自動車生産台数は128万6,848台で前年比4.2%減少した。

(北條恵理)

(インドネシア)

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