新型コロナウイルス対策で中国人などの入国制限措置を導入

(韓国)

ソウル発

2020年02月06日

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2月4日の第5回国務会議(新型コロナウイルス対応国務会議)で、ウイルス拡散から国民を保護するため、出入国管理を強化し、段階的に入国制限措置を開始したと述べた。

法務部は2月3日付で「新型コロナウイルス感染症対応にかかる法務部措置」を発表した(表参照)。

表 韓国政府による新型コロナウイルス感染症対策

文大統領はまた、韓国の輸出先の4分の1、外国人観光客の3分の1を占める中国で工場が止まり、中国人の訪韓観光客数も減少していることなどにより、韓国の輸出や観光業、産業現場が困難に直面していると語った。そのため、韓国政府は国民経済の負担を軽減し、企業が抱える難題に責任を持って応えるべく、地域やさまざまな業種、企業とのコミュニケーションをしっかりと行い、積極的な支援対策を講じなければならないと表明した。

具体策としては、中国に進出している韓国企業の問題を解消するため、中小企業への貿易金融や販路確保の支援強化や、調達が難しくなっている部品素材の確保、輸出の多角化支援などを挙げた。

さらに、国民へのメッセージとして、政府は誇張されたフェイクニュースを阻止し、感染病に関する情報を迅速かつ正確に提供していくので、情報に正しく対処するなど力を合わせるように求めた。

〔末永敏、諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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