バッタンバン州と愛媛県、協力覚書締結で連携強化

(カンボジア、愛媛)

プノンペン発

2020年02月06日

カンボジアのバッタンバン州政府と愛媛県は1月15日、友好・協力に関する覚書(MOU)を締結した。グオン・ラタナ州知事と中村時広愛媛県知事がバッタンバン州において署名し、愛媛県の製品と技術の活用による両国経済発展に向けた連携が確認された。

今後はこの覚書に基づき、(1)友好関係の構築、(2)貿易・投資・技術開発、人材育成に基づく、経済発展と地域間交流の促進、(3)産業発展への協力、(4)経済発展、産業、人材交流の促進、(5)情報交換を推進、ビジネス機会の創出など、一層のビジネス連携や人材交流に資する活動を行っていく。

バッタンバン州は、首都プノンペンから北西約300キロに位置し、全25州の中で面積、人口ともに5番目に多い。サバナ気候で、有機物を多く含んだ土壌の面積が広く、国内有数の農業都市だ。アンコール式遺跡や内戦時の史跡などの観光名所も多い。愛媛県からは紙加工企業など4社が進出しているほか、食品加工分野で連携事業に取り組む企業もある。また、日本のODAにより、南部経済回廊の大動脈である、タイ国境のポイペトとプノンペン間を結ぶ国道5号線(同州が中継地点となる)の拡幅工事およびバイパス道路の整備が2023年に完了する予定で、貿易拠点としての地理的優位性も高まっている。

(石川晶一)

(カンボジア、愛媛)

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