北朝鮮、外国人隔離など新型コロナウイルス拡散防止対策を一層強化

(北朝鮮、韓国)

ソウル発

2020年02月27日

中国のみならず、韓国でも新型コロナウイルスが猛威を振るう中、北朝鮮も外国人の隔離措置を取るなど、対策を一層強化している。

韓国の通信社(聯合ニュース)によると、北朝鮮の「朝鮮中央放送」は2月24日、「全国で外国人約380人が隔離されたほか、外国からの出張者とその接触者、体調に異常がみられる人々に対する隔離および医学的な観察と、あらゆる単位での検診事業がより強化されている」と伝えた。隔離措置が取られた外国人は、平壌に駐在している外交官や貿易などのために訪朝した人たちとみられる。

同放送によると、中国と国境を接する平安北道では約3,000人を「医学的な監視対象」と見なし、防疫を強化した。他の各地域(平安南道、黄海南道、咸鏡南道など)でも海外への出張者とその接触者、体調に異常がみられる人々を見つけ出し、隔離措置を取っているという。

また、朝鮮労働党機関紙の「労働新聞」は2月24日、外国から搬入される物資に対する消毒、検査・検疫に関する指針などが国境地帯に配布されたと伝えた。

なお、北朝鮮で毎年4月に開催される「平壌国際マラソン大会」が中止となった。中国・北京にある北朝鮮専門旅行会社「高麗ツアー」などは2月21日、自社ウェブサイトで「北朝鮮内の協力者から平壌国際マラソン大会が中止になったという連絡を受けた」とした。中国や韓国など隣接した地域で新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、大会を開催して多くの外国人が入国することを懸念したものとみられる。

〔李丙鎬(イ・ビョンホ)〕

(北朝鮮、韓国)

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