広東省、新型コロナウイルスの警戒レベル引き下げ

(中国)

広州発

2020年02月25日

中国広東省政府は、2月24日午前9時から同省の「重大突発公共衛生事件」のレベルを「1級事件」(特に重大)から「2級事件」(重大)に引き下げると発表した。

広東省では、新型コロナウイルスによる肺炎(以下、新型肺炎)の流行を受けて、1月23日に「1級事件」の対応を発表していた。広東省の累計感染者は2月25日午前0時時点で1,347人と、全国でも湖北省に次ぐ多さとなっているが、新規感染者は2月17日以降、1桁台になっている。1級は国務院の決定と指揮に基づいて対策を取るとされており、2級は省レベルで対策を指揮できる。

各省・市・自治区の判断基準となっている「国家重大突発公共衛生事件応急マニュアル」では、疫病など公共衛生に関する突発事件いついて、1級(特に重大)、2級(重大)、3級(比較的重大)、4級(一般)の4段階に分類している。1級に該当する案件として、ペストや肺炭疽(はいたんそ)の大・中都市での発生と拡散を筆頭に、SARS(重症急性呼吸器症候群)や鳥インフルエンザなどの拡散を挙げている。

新型肺炎の流行後、1月29日から中国の全省・市・自治区で「1級事件」の対応が取られていたが、2月21日に甘粛省が3級、22日には遼寧省が3級、23日には貴州省が3級、24日から雲南省が3級、山西省が2級にそれぞれ引き下げられている。

(河野円洋)

(中国)

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