新型コロナウイルス感染者の増加続く、中央政府は武漢市援護やマスク生産拡大を指示

(中国)

北京発

2020年02月05日

新型コロナウイルスの累計感染者は、中国全土で2万4,324人(2月5日午前0時時点、以下同)となり、前日に比べ3,886人増加した(表参照)。うち、湖北省での感染者は1万6,678人に達し、全体の68.6%を占めた。浙江省(895人)や広東省(870人)などでも引き続き感染が拡大している。中国全土の死者は490人(前日比65人増)、既に退院した感染者は892人となっている。

表 中国における新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況(2月5日午前0時時点)

李克強首相は2月4日、新型コロナウイルスによる肺炎対策に取り組むワーキンググループの会議を開催した。会議では、感染者数の多い湖北省武漢市への医療人員の派遣や病院建設、病床増加などによって治癒率を引き上げて感染率や死亡率を引き下げることや、生活必需品と医療関係製品の供給を確実に行うことを指示した。また、医療用防護服やマスクを生産する企業に対して、迅速に操業・生産を再開し、あらゆる方法で生産能力を拡大するよう指示した。

また、北京市交通委員会の容軍副主任は2月2日、春節(旧正月)休暇開始後に1,000万人以上が北京市を出て、まだ800万人以上が戻っていないと説明した。2月2日から18日にかけて200万人余りが切符を予約しているほか、それ以外に北京市に戻るはずの人が約600万人存在すると述べた。北京南駅の関係者は、2月2日の北京市における春節休暇期間の終了以降も同駅の利用客は1日当たり4万人前後と、例年の同時期に比べて3分の1程度の水準にとどまっているとした(「21世紀経済報道」2月5日)。

(小宮昇平)

(中国)

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