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中銀が政策金利据え置き、山火事や新型コロナウイルスは一時的に成長を圧迫

(オーストラリア)

シドニー発

2020年02月06日

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は2月4日、2020年最初の理事会を開催し、政策金利を0.75%のまま据え置くことを決定した。RBAは2019年6月以降、3度にわたって政策金利を引き下げ、過去最低の0.75%としており、今回も利下げ効果を見極める姿勢を示した。

RBAのフィリップ・ロウ総裁は世界経済は底を打ちつつあるとしながらも、「不確実性の原因は引き続き米中貿易摩擦であり、さらに、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大によって中国経済も大きな影響を受けている」としつつ、「ただし、その影響がどのくらい続くかを判断するには時期尚早」と指摘した。

オーストラリア経済については、2020年に2.75%、2021年には3%の経済成長を達成するとして、過去2年の成長率から上向くとの見通しを示した。直近の主要経済指標をみると、12月の失業率は5.1%と前月から0.1ポイント改善し、2019年第4四半期(10~12月)の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)は前年同期比1.8%上昇で、前期の1.7%上昇からやや加速しており、わずかながら改善傾向が見られる。

ロウ総裁は「低金利による金融政策の効果があらわれるまでには長期かつ変動的な時間差が生じる」と述べ、「持続的な経済成長のためには、さらなる金融緩和を行う用意がある」としている。

また、ロウ総裁は「短期的には、山火事や新型コロナウイルスの感染拡大による影響が国内成長を一時的に圧迫する」とも指摘した。オーストラリアでは、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、中国からの渡航者に対する入国制限を2月1日から実施している(2020年2月4日記事参照)。

サイモン・バーミンガム貿易・観光・投資相は「中国人観光客によって、オーストラリアでは年間約110億オーストラリア・ドル(約8,140億円、豪ドル、1豪ドル=約74円)相当の消費が見込まれており、特にゴールドコーストなどの観光地では中国人観光客の割合が多数を占めている」と説明し、「新型コロナウイルスの感染拡大によるオーストラリアへの影響について、正確な予測値はないが、観光業や教育業だけでなく、中国経済の減速によって輸出業者も大きな影響を受ける」と懸念を示した。観光業については、既に山火事被害に対する7,600万豪ドルの支援策を打ち出しており、「この厳しい状況を乗り切るため、観光業への支援策を再調整する」と述べた。

(住裕美)

(オーストラリア)

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