香港政府、新型コロナウイルス対策に280億香港ドル拠出

(香港)

香港発

2020年02月18日

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、香港特別行政区政府(以下、香港政府)は2月14日、21項目からなる支援措置を発表した。香港政府は、関連業界などを支援するため100億香港ドル(約1,400億円、1香港ドル=約14円)相当の「防疫抗疫基金」の立ち上げを発表していたが、香港全域における防疫強化と業界・民生支援のために、金額を280億香港ドルまで積み増しし、支援を拡大する方針だ。

同支援措置には、急務とされるマスクの供給量の確保に向けた対策や、患者の治療などウイルス対策業務の中心を担う公立病院を管轄する医院管理局への補助のほか、旅行客の減少や市民の外出控えなどの影響を大きく受けている観光業や飲食業、小売業への補助金などを盛り込んだ。そのほか、学生や低収入家庭への補助金支給なども含まれている(詳細は添付資料参照)。

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は記者会見で、「新型コロナウイルスで影響を受けている業界において、大規模な倒産や従業員のリストラが発生することを避けるため、最大限の努力をする」とした。

(渕田裕介)

(香港)

ビジネス短信 70cf3176a3ddb239