保健省が大規模イベント自粛を要請、新型コロナウイルス感染拡大予防のため

(フィリピン)

マニラ発

2020年02月19日

フィリピン保健省(DOH)は2月10日、中国・武漢市を発生源とする新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の状況を受け、フィリピン国内で多くの出席者を集めて実施するイベントの開催を自粛することや、国民に対してそうしたイベントへの出席を自粛することを要請する文書を同省ウェブサイトに掲載した。DOHは、開催の自粛を求めるイベントの具体的な規模や参加人数については明示しなかった。

DOHはまた、関連省庁間の調整やコミュニケーションを迅速に行うため、新型コロナウイルスに特化した指令センターを設立したとし、フィリピン国民を感染の脅威から守るため、あらゆる手段を検討の上、実施していくことを国民に対して保障するとした。

労働雇用省は労働者保護のためのガイドラインを発表

フィリピン労働雇用省(DOLE)も2月7日、新型コロナウイルスから国内の労働者を守るためのガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表し、雇用主に対して職場の衛生管理や労働者の健康状態の管理の徹底を求め、感染が疑われる労働者がいる場合は迅速にほかの労働者から隔離の上、DOHに報告し、DOHの指示に基づいて病院など医療施設への移動を支援することを求めた。また、有給休暇日数が残っていない労働者が、新型コロナウイルスに感染または感染の疑いがあるため休んだ場合は、労使双方が自主的に合意の上、追加の有給休暇を特別に支給することができるとした。さらに、雇用主側が原因で、労働者に公的医療保険や社会保険の適用がされなかった場合は、治療にかかった費用を全て雇用主が負担することになるとした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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