米国務省、新型コロナウイルスの被害国に1億ドルの支援を表明

(米国)

ニューヨーク発

2020年02月10日

米国国務省は2月7日、新型コロナウイルスの影響を受けている中国やそのほかの国に対して、最大1億ドルの支援を拠出すると表明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

マイク・ポンぺオ国務長官はプレスリリースで、既に米国は中国に対してマスクなど医療関連物品を約17.8トン寄付したと強調した上で、「米国政府は中国、その他影響を受けている国が新型コロナウイルスを封じ込めるために、直接または国際機関を通じて1億ドルを上限に支援をする用意がある」と表明した。

トランプ大統領は前日の2月6日に中国の習近平国家主席と電話会談を行い、その内容のほとんどは新型コロナウイルスだったとしている。その上で、トランプ大統領は自身のツイッターで習国家主席の対応ぶりについて、中国では素晴らしい統制が取られていると評価した。

このほか、米国の政府および保健当局の新たな動きとしては、米国疾病予防管理センター(CDC)が2月6日に、新型コロナウイルスの検査キットを国内外の医療機関向けに発送を始めたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。CDCによると、まず、国内と海外の機関にそれぞれ200の検査キットを発送するとしており、1つのキットで700~800人の検査が可能としている。また、同キットは追加の製造が行われる予定で、将来的に追加供給できるとしている。

米国内の感染状況に関して、保健福祉省のアレックス・アザール長官は2月7日付の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、「このウイルスは潜在的に、非常に深刻な公共衛生上の脅威となり得るとともに、国内でも感染例が増加していくとみているが、現時点では、米国市民にとっての緊急的なリスクは低い」としている。なお、同日時点の米国内の感染者は12人で、うち2人は最近、中国に渡航せずに感染した事例となっている。

(磯部真一)

(米国)

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