フォルクスワーゲンがトルコ工場建設計画を再度延期

(トルコ)

イスタンブール発

2020年02月28日

ロイター(2月18日付)など複数の欧米メディアが伝えるところによると、ドイツの自動車製造会社フォルクスワーゲン(VW)は、トルコでの新工場建設に関する最終決定を再度延期した。

VWは、2019年10月にトルコ軍によるシリアでの軍事作戦(平和の泉)に対する国際的な批判を受けて、工場建設の最終決定を延期させていた。2019年12月には、最終決定が2020年2月になるとしていたが、今回の延期で、最終決定は早くとも2020年半ばにずれ込むとみられている。

VWは2019年9月に、トルコでの生産進出に向けた法人を設立(2019年10月11日記事参照)しており、新工場に13億ユーロを投じ、トルコ西部のマニサで2022年までに次世代のPassat(パサート)と姉妹モデルのSkoda Superb(シュコダ・サパーブ)を製造(年間生産能力30万台)する予定だった。なお、その背景にはVWの株式17%を所有しているカタールによる強い後押しがあったと伝えられている。

(中島敏博)

(トルコ)

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