カンボジア初の高速道路、建設工事が進む

(カンボジア)

プノンペン発

2020年01月08日

カンボジア公共事業運輸省は12月8日、同国初の高速道路の建設工事が順調に進んでおり、2023年に完工する見通しだと発表した。この高速道路は、首都プノンペンから南西に位置し、深海港もあるシアヌークビルとの間を結び、現在使われている国道4号線の渋滞対策として、片側2車線で建設が進められている。2019年3月の起工式後、2019年12月時点で工事の進捗率は7.3%となっている。

同高速道路は、プノンペンの環状3号線(ポーセンチェイ地区)からシアヌークビルに接続する。総延長は190キロに及ぶが、国道4号線に比べて約50キロ短い。国道4号線は渋滞がひどく、5~6時間かかることもある。高速道路が完成すれば、約2時間半で通行可能となり、時間の短縮と渋滞緩和が期待される。

建設工事は、中国政府系の中国路橋工程(CRBC)の現地法人が、BOT(建設・運営・譲渡)方式で受託し、総工事費は19億ドルに上る見込みだ。一方、収益は通行料金のみのため、採算性を懸念する声も一部で聞かれる。

(磯邊千春)

(カンボジア)

ビジネス短信 ee685b34bf2368a4