2019年12月の製造業購買担当者指数(PMI)が改善、国内新規発注が増加
(フィリピン)
マニラ発
2020年01月20日
IHSマークイットは1月2日、フィリピンの12月のIHSマークイット製造業購買担当者指数(PMI)(注)は51.7と発表した。51.4だった前月から0.3ポイント増加したが、前年同月の53.2から1.5ポイント低下した。(図参照)。
同社は前月から改善した理由について、12月に入り特にフィリピン国内の新規発注が増加し、製造工場が生産量を増加させている点を挙げた。一方で、12月は特にマニラ首都圏内の道路や港の混雑が深刻化し、サプライチェーンに悪影響を与えたとした。
ASEAN全体の12月のPMIは49.8と、11月の49.2から0.6ポイント上昇した。ただし、高いPMIを維持していたミャンマーとベトナムが減少するなど、ASEAN全体の製造業の業績見通しはいまだ先行きが心配される状況だ。ASEANのPMIは高い順から、ミャンマー(52.0、前月比0.7ポイント減)、フィリピン(51.7、0.3ポイント増)、ベトナム(50.8、0.2ポイント減)、タイ(50.1、0.8ポイント増)、マレーシア(50.0、0.5ポイント増)、インドネシア(49.5、1.3ポイント増)となった。
ASEAN全体の2019年通年のPMIは49.6となり、前年の50.6から1.0ポイント低下した。
(注)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫レベル、雇用状況、価格などの指数に一定のウエイトを掛けて算出する指数。0から100の間で変動し、50.0は「前月から横ばい」、50.0を超えると「前月比で改善や増加」を意味して景気拡大を示し、50.0未満は「前月比で悪化や減少」として景気減速を表す。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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