政府がドラッグストア検索サイトを資金援助

(タイ)

バンコク発

2020年01月10日

タイのデジタル経済振興庁(DEPA)は、ドラッグストアの検索サイト「ファームケア外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を運営するスタートアップ企業について、資金助成プログラムを通じて支援する(「バンコク・ポスト」紙2019年11月29日)。サイトで薬剤師が常駐するドラッグストアを検索できるのが特徴だ。

タイでは、ドラッグストアなどで販売できる一般用医薬品(OTC)の明確な定義は存在しておらず、処方箋なしで調剤された医薬品を買うことができる。薬剤師が常駐していない店舗では、利用客は専門知識を持たない店員に相談し、医薬品を購入することになるため、症状に合わない医薬品を購入するリスクがある。「ファームケア」を活用することで、利用客は薬剤師と相談しながら適切な医薬品を購入することが可能となる。さらに、ドラッグストアの位置がマップ上に表示され、各ストアに常駐する薬剤師を確認することもできる。

タイ食品医薬品局(FDA)の統計データベースによると、2019年8月時点で、バンコク市内にドラッグストアは3,558店舗ある(表参照)。「ファームケア」では、その中の薬剤師常駐のドラッグストア約70店舗を検索することが可能となっており、日系のツルハドラッグ、ファーマックス、ドラッグハウスなどが含まれている。同サイトは今後さらにネットワークを拡大し、検索対象となる加盟店を増やしたい意向を示している。

表 ドラッグストア店舗数の上位5県

(平林拓朗)

(タイ)

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