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味の素、伝統的豆発酵調味料の製造を工業化、販売開始

(ナイジェリア)

ラゴス発

2020年01月20日

味の素のナイジェリア現地法人ウエスト・アフリカン・シーズニング(West African Seasoning Company:WASCO)が1月7日、西アフリカ一帯で伝統的に使用されている発酵豆を活用した調味料「DeliDawa」を発売した。

写真 新製品「DeliDawa」を販売するラゴスのマーケット(ジェトロ撮影)

新製品「DeliDawa」を販売するラゴスのマーケット(ジェトロ撮影)

西アフリカ一帯には、うま味や独特の風味を加えるために、豆や種を発酵・乾燥させたものを調味料として使う食文化がある。ナイジェリア北部ではダワダワ、ラゴスではイルと呼ばれる。風味は日本の納豆に近く、グルタミン酸をはじめとしたアミノ酸を豊富に含み、料理にうま味とコク味を与える。しかし、工業化されておらず、農家の手作りを中心に市場で売られているのが現状だ。むき出しの状態で軒先に並ぶためハエが集まり、手作り工程由来の砂が混じるなどの異物混入、保存性も低い上に強烈な臭いを放つなど、衛生面や保存性の点で課題があり、生活者の不満があった。

独特のうま味文化を衛生的な環境で安定供給したいという思いが、2016年9月に始まった製品開発のきっかけだった。開発を担当したWASCOの小林健一取締役はナイジェリア北部のカノに赴き、地元の家庭で豆発酵調味料の伝統的な作り方を教わり、試行錯誤の末に衛生的、安定的な工業化を確立させた。定番商品「味の素」と同じ形態の小袋包装販売で、小売価格は1袋30ナイラ(約9円、1ナイラ=約0.3円)とした。アフリカで初の工業化に成功した発酵調味料としており、賞味期限は常温で2年間だ。

WASCOは1991年にラゴスに設立以来、「味の素」を青空市場で1袋10ナイラで販売して全国に普及させており、ナイジェリア独自のカレーチキン調味料や干し魚調味料も展開してきた。仁木純一WASCO社長は「ナイジェリア人にとって不可欠な調味料を衛生的に保存性を保ちながら、簡便かつ本格的に家庭に提供できることで課題が解決する。伝統的な調味料を祖母から母へ、母から子へ確実に伝授することで、食文化の継続にも貢献する。調理時間の短縮によって女性の社会進出を促す意味でも、DeliDawa発売の意義は大きい」と話している。

納豆に似たユニークな調味料を現地開発・投入し、競合との差別化を図ることで、さらなる飛躍を狙う。

(西澤成世)

(ナイジェリア)

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