ワーキングプア比率が3.7%、2010年から半減

(フィリピン)

マニラ発

2020年01月24日

ILOがまとめた世界各国のワーキングプア(注)の労働人口比率によると、フィリピンは2019年時点で3.7%と、統計を開始した2000年(11.8%)の約3分の1に、2010年(8.5%)からは半減した。さらに、2022年には2.8%まで減少し、世界全体の比率も7.3%になると予測している。

ILOは、世界全体では2019年時点で7.8%とし、2000年(26.3%)の約3分の1に減少、2010年(14.2%)からは半減したとする。ASEAN10カ国では、カンボジアが2019年時点で19.0%と最も高く、以下、ラオス(12.0%)、インドネシア(4.7%)、フィリピン(3.7%)、ミャンマー(2.9%)、ベトナム(1.4%)と続く。タイとマレーシア、ブルネイ、シンガポールはいずれもゼロだった。

なお、世界銀行は2019年10月、1日当たりの収入が3.2ドル以下の国民の割合を示す貧困率について、フィリピンは2019年時点で20.8%とする調査レポートを発表し、38.1%を記録した2000年から半減したとした。

(注)労働人口に占める1日当たりの賃金が1.9ドル以下の労働者数の割合。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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