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最低賃金を20%引き上げ、日系企業への影響は軽微

(メキシコ)

メキシコ発

2020年01月09日

メキシコの一般最低賃金(日給)(注)が1月1日に、123.22ペソ(約715円、1ペソ=約5.8円)、北部国境地帯(ZLFN)は185.56ペソに改定された。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領が2019年12月16日に、それぞれを20%と5%引き上げると発表し、12月23日付の官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公示され、1月1日に施行された。AMLO政権は2019年の一般最低賃金も大きく引き上げており(2019年1月9日記事参照)、上昇率は3年連続で2桁となった。

政府と民間企業代表、組織労働者で構成する国家最低賃金委員会(CONASAMI)によると、ZLFN以外では、2019年の一般最低賃金102.68ペソから、14.67ペソがベースアップされ、そこにインフレ考慮分の5%が加算された。ZLFNでは2019年に前年比2倍の176.72ペソとしたことから、2020年にベースアップはなく、5%のインフレ考慮分のみが加えられた(表1参照)。最低賃金は職種ごとに異なっており、CONASAMIのウェブサイトPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に掲載されている。なお、ZLFNに指定されている地域・都市は2019年から変更はない(表2参照)。

表1 一般最低賃金の推移
表2 北部国境地帯(ZLFN)の地域・都市

政府と民間の意見はおおむね一致

AMLO大統領は12月16日の会見で、「2019年は16%という素晴らしい賃金上昇率だったが、2020年のそれは20%という44年ぶりの高水準となる。344万人の労働者がその恩恵に浴するだろう」と語り、低所得者層の購買力向上に貢献することをアピールした。民間部門からも、企業家調整評議会(CCE)のフアン・パブロ・カスタニョン会長が「ベースアップを含めた最低賃金の上昇は、メキシコ人の生活水準を引き上げる十分な要因となる」と好意的な意見を述べている。

メキシコ日本商工会議所が2019年10月に発表した「2018年度現地従業員給与・福利厚生実態調査結果レポート(日本人駐在員を除く)」(142社・団体が回答)によると、進出日系企業の正規雇用者のうち、平均賃金が最も低い職種の生産・物流部門オペレーターの月給は8,000~1万ペソで、日給にすると約267~333ペソと一般最低賃金を大きく上回っている。進出日系企業に最低賃金で雇用されている労働者はほとんどおらず、影響は軽微だろう。

(注)最低賃金の上昇率は、最低賃金で正規雇用されている場合に限定され、それ以上の金額で雇用さている場合は企業業績やインフレ率などを勘案して労使間の交渉で決定される。

(志賀大祐)

(メキシコ)

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