アルコール飲料やたばこ類の物品税を引き上げ

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年01月24日

ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領は12月27日、アルコール飲料やたばこ類の物品税(注)を引き上げる法案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に署名した。法案は1月1日から施行されている。これにより、アルコール飲料や電子たばこを含むたばこ類への物品税が10%引き上げられた。

2020年以降のアルコール飲料やたばこ類の物品税は以下のとおり。

表1 改正されたアルコール製品への物品税
表2 改正後のたばこ類への物品税

報道などによると、財務省は今回の引き上げの目的について、アルコール関連の疾病で1万2,000人、たばこ関連の疾病で7万人が死亡していることを指摘した上で、アルコール飲料やたばこ製品の消費による社会的および健康的影響を抑えるためだとしている。この引き上げにより十数億ズロチの税収増が見込まれ、現政権が推し進める社会政策の財源となるとも報道されている。なお、政権与党の法と正義「PiS」は2019年10月に行われた総選挙の前に、年金支給年齢の引き下げなどの社会保障制度の拡充を選挙公約の1つに掲げるなど、社会福祉政策に積極的だ(2019年10月17日記事参照)。

なお、改正前の物品税率に関する法律の全文PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)参照。

(楢橋広基、ムロチェク・イヴォナ)

(ポーランド)

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