武漢市在留フィリピン人帰国用にチャーター機準備

(フィリピン)

マニラ発

2020年01月30日

フィリピン政府は1月28日、新型コロナウイルスによる肺炎患者の世界的な増加を受け、武漢市を含む湖北省に居住するフィリピン人のうち、希望者をフィリピンに帰国させるため、2機のチャーター機を湖北省に向かわせる準備を実施していると発表した。1月29日時点で、チャーター機の具体的な飛行日程は明らかにされていない。

フィリピン政府によると、湖北省には約300人のフィリピン人が居住しており、うち半数ほどが武漢市在住とされる。在中国フィリピン大使館の1月28日の発表によると、武漢市在住のフィリピン人に、新型コロナウイルスの感染は確認されていない。

中国人へのフィリピン到着ビザを一時発給停止

また、フィリピン入国管理局は1月28日、中国人に対してフィリピンの空港到着時に発給していた到着ビザの発給を一時的に停止すると発表した。1月29日時点で、フィリピン国内での新型コロナウイルスの感染も確認されていない。武漢市からフィリピンの観光リゾートのボラカイ島を訪問するため、1月23日にフィリピンに到着した中国人約600人について、フィリピン政府は国内での感染を防止するため、中国へ強制的に帰国させた。フィリピン保健省は1月21日、フィリピン入国前に発熱や喉の痛み、せきを訴えていた中国・武漢市からの渡航者について、種類がまだ特定されないコロナウイルスが検出されたことから、検体分析を実施した結果、今回の新型コロナウイルス感染は確認されなかったと発表した。

(坂田和仁)

(フィリピン)

ビジネス短信 76b8890f5383161e