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新型コロナウイルスで水際対策を強化、資源・食品など輸出関連株価が軒並み下落

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年01月30日

世界保健機関(WHO)が1月26日、新型コロナウイルスが世界に及ぼすリスクを、「中程度」から「高い」に引き上げたことを受け、ブラジルでも影響が出ている。ブラジルでは、空港や港など水際での監視が強化されている。

保健省傘下の国家衛生監督庁(ANVISA)のヒベイロ・トーヘス長官は1月27日、同庁が、(1)リスク状況に応じた規則に基づき中国からの路線がある空港や、ブラジル最大の荷揚げ量のサントス港など国際港湾の監視を強化し、(2)新型コロナウイルスを専門に監視する専門作業グループを設置したことを明らかにした。ANVISAは27日現在、規則に基づき、感染疑いのある乗員乗客の監視を行っている。25日までに、AIVISAは空港への警告文の配布を開始し、中国からの乗客を中心に熱やせきの症状がある場合は保健所に立ち寄るよう求めている。

ブラジル国内では、保健省がこれまで4人の感染疑いのある検体を調べ、新型コロナウイルス感染ではないと発表している。1月27日まで新型コロナウイルス感染は確認されていなかったが、翌28日に南東部ミナスジェライス州で、中国から帰国した22歳の女性が呼吸症状などで州都ベロオリゾンテの病院に入院した。同患者は回復に向かっているものの新型コロナウイルス感染の疑いがあるとして、緊急オペレーションセンター(COE)のレベルが、レベル1からレベル2に引き上げられた。COEの評価段階には3つのレベルがあり、レベル1はブラジル国外で新しいウイルスまたは病気の事例が観察される場合に発動。差し迫った危険に該当するレベル2は、ブラジル国内で新しいウイルス特定または病気の疑いがある場合に発動、レベル3は上記ケースが確認され公衆衛生上の緊急事態が発生した際に発動される。

これらの影響を受け、国際商品市況に敏感な資源や食品など輸出関連の株価の下落が1月27日に目立った。

1月27日のサンパウロ証券取引所指数(IBOVESPA)は3.29ポイント下落した。通貨レアルの対ドルレートは0.6ポイントのレアル安で1ドル=4.2レアルだった。ただし、翌28日のIBOVESPAは1.81%上昇、レアルの対ドルレートも0.3%のレアル高の1ドル=4.19レアルとなった。

1月27日に株価の下落が目立ったのは、鉄鋼大手のヴァーレ、国営石油会社ペトロブラス、鉄鋼大手のゲルダウ、鉄鋼大手のCSN、製紙大手のスザノなどブラジルを代表するメーカーで、これら企業の時価総額は合計で約423億レアル(約1兆998億円、1レアル=約26円)減少した。ブラジルの食肉メーカー大手であるJBS、BRF、マルフリグ、ミネルバの株価も下落し、これらの時価総額は合計約80億レアル減少した。

しかし、翌28日の上記メーカーの株価は、CSNとBRFを除き、やや持ち直した。また28日には、コロナウイルス感染拡大の懸念から国内消費者が外出を控え、ネット販売が増加するとの観測からeコマース関連株の上昇が目立った。

(大久保敦)

(ブラジル)

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