NEXCO中日本、米テキサス州で道路管理ソリューション提供業務を開始

(米国)

ヒューストン発

2020年01月31日

中日本高速道路(NEXCO中日本)は1月30日、米国テキサス州ダラス市近郊のアービング市に設立済みの現地法人NEXCOハイウェイ・ソリューションズ・オブ・アメリカ(NHSA)が、2月1日から米国での道路管理ソリューション提供業務を開始すると発表した。当面は、人工知能(AI)技術を用いた、路面の損傷度合いの可視化サービスを軸に事業展開していく。

米国では一般的に、道路は州交通局や、郡および市などの地方自治体が管理しており、路面の損傷度合いのデータ収集や分析は、専門データ収集会社やエンジニアリング会社が委託を受けて実施していることが多い。NHSAは、これら既存の技術を補完、または代替するサービスの提供を予定している。

今回、NHSAが投入予定のサービスの1つは、路面の状態をAI技術(画像認識)により検知し、損傷の度合いや位置情報を地図上で可視化し、劣化を予測することで、路面の補修や補強などに役立てるSPM(Smart Pavement Management System)だ。既に、一部機能については、複数の州でのテスト導入を済ませており、顧客からの引き合いも多いという。

また、NHSAは2019年9月に、舗装関連のエンジニアリング業務を行う現地企業トランステック・グループ(テキサス州オースティン市)と業務提携しており、今後同社との間で、SPMを軸にした新たな技術開発や技術の相互補完などを進め、より競争力の高い舗装分野でのソリューション開発を展開していく。

将来的には、交通や橋の分野などにも事業領域を拡大することで、包括的なソリューション提供会社に成長し、日本での有料道路の運営ノウハウを生かしたPPP(官民連携)事業への参画を目指す。

(塩入恵美)

(米国)

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