バイク配車サービス運転手に人数制限

(フィリピン)

マニラ発

2020年01月16日

フィリピンの陸運統制委員会(LTFRB)は、バイク配車サービス企業の運転手に人数制限を設けると発表した。12月23日付「ビジネスワールド」ほか、地元各紙が伝えた。

LTFRBは、各社の運転手の上限をマニラ首都圏は1万人、セブ都市圏は3,000人として各社に割り当てる。アンカスは2万7,000人の運転手を雇用しており、人数制限は1万7,000人の雇用が奪われるとし、アンカスの運転手は12月下旬、雇用継続を求めて抗議集会を開催した。

またLTFRBは、6月からの試験運用でバイク配車事業を実施しているアンカスに加えて、ジョイライドおよびムーブイットの2社の新規参入を認めたと発表した。アンカスほか2社は2019年12月23日から2020年3月23日までの新たに設定された試験運用期間に、バイク配車サービス事業を実施する。ただし、2020年1月20日から再開される今季国会において、バイク配車サービス事業を承認するための法整備が試験運用期間中に完了しない場合、試験運用期間をもって事業は終了する。

上院公共サービス委員会のグレース・ポー上院議員は地元メディアに対して、「バイク配車サービスの法整備化は上院公共サービス委員会の優先事項の1つで、国会が再開次第、審議を加速させる」と説明した。

なお、マニラ首都圏のマンダルーヨン市の地方裁判所は、アンカスの申し立てに基づき、2020年1月6日、LTFRBが設定した運転手の人数制限を1月8日までの72時間停止する仮停止命令を下した。

(坂田和仁)

(フィリピン)

ビジネス短信 3b40083f64509f40