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知識経済振興法、2020年1月1日から施行

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年01月09日

アルゼンチン政府は、2019年6月10日付法律第27506号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと10月16日付決議449/2019号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき、知識や情報のデジタル化を推進し、経済活動分野の活性化を目的とする知識経済振興法を公布した。2019年12月31日に満期となったソフトウエア産業振興法(法律25922号)に代わるもので、2020年1月1日から施行された。

知識経済振興法の対象となる経済活動は、以下のとおり。

  1. ソフトウエアおよび情報通信・デジタル関連サービス
  2. 映像・音声コンテンツの制作とポストプロダクション
  3. バイオテクノロジー、バイオエコノミー、生物学、生化学、微生物学、生命情報科学、分子生物学、脳科学、遺伝子工学など
  4. 地質学に関するサービス
  5. 法律、会計、通訳、広告、デザインなどのサービスの輸出
  6. ナノテクノロジー、ナノ科学
  7. 航空宇宙産業および関連技術
  8. 原子力産業および関連工学
  9. 人工知能(AI)、ロボット工学、インターネット産業、モノのインターネット(IoT)、インダストリー4.0の特徴である技術を使用したオートメーション化、生産のデジタル化、財・サービスの導入など
  10. 工学、精密科学、自然科学、農業科学、医学などに関わる研究や実験開発

主な優遇措置は、以下のとおり。

  • 税の保障(税制が変更されることなく安定を保障。輸出入税は対象外)
  • 雇用者側が負担する従業員の社会保障費を軽減
  • 法人税および付加価値税(IVA)の支払いに利用できる特別手当の支給
  • 輸出の際、国外で支払った税金を法人税から税額控除
  • IVAは源泉徴収の対象外
  • 法人税率を通常の30%から15%に低減。ただし、申請の6カ月間前から登録されている全従業員数の10%以上を削減した場合、同減税の対象外

同法の対象となるためには、国内に設立された法人であり、年商の70%が上記経済活動(1.~10.)に携わり、さらに次の条件から2項目を満たすことが求められる。

  • 商品・サービスの質の持続的改善
  • 年商の3%を研究開発に、または、全従業員給与額の約8%を従業員の育成に充当
  • 年商の13%相当が財・サービスの輸出額に相当すること

知識経済振興法はマウリシオ・マクリ前政権で制定された。2030年をめどに、知識経済に携わる分野での雇用を現在の21万5,000人から43万人に倍増すること、生産性の向上によって経済全体の活性化と雇用創出を図ることを目指している。また、法的枠組みを整えることによって、同法の対象となると想定される約1万1,000社の競争力を高め、現在18億ドルというサービス輸出を150億ドルまで拡大するのが目的。

12月10日に発足したアルベルト・フェルナンデス政権は「知識経済振興法は良い取り組み」と称賛していたものの、12月21日に議会で可決された社会連帯・生産性回復法(法律第27541号)が施行されれば、社会保障に関係するコスト削減は限定的となる見方もある。関係企業の間では、知識経済分野は雇用の創出だけでなく、アルゼンチンが必要としている外貨取得にも大きな役割を果たせると、この法律がフェルナンデス政権によって早々に改正されないことを期待している。同法は2029年12月31日まで有効。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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