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USMCAの内容修正に対するメキシコ政府の方針策定

(メキシコ、米国、カナダ)

メキシコ発

2019年12月10日

メキシコのマルセロ・エブラル外相は12月8日、グラシエラ・マルケス経済相、ヘスス・セアデ外務省北米担当次官とともにメキシコ上院の政策調整委員会との会合を開き、米国政府から要請があった米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の内容修正について、メキシコとして受け入れられる点、受け入れらない点を明確にするための方針策定を協議した。会合には与党・国家再生運動(Morena)のほか、ほぼ全ての政党の院内総務が参加した。

外相によると、米国側が議会の批准承認審議を進めるために修正を求めているのは、以下の内容(上院記者会見録2019年12月8日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

  1. メキシコの職場での労働法順守を確認するための米国査察官による査察受け入れ
  2. 環境保護対策の強化
  3. バイオ医薬品の承認とデータ保護期間
  4. 鉄、アルミニウムの原産地規則

1.は内政干渉だとし、メキシコ政府として断固として拒否する構えだ。他方、USMCAの枠組みで組織される国家間の紛争処理パネルで、他のテーマ同様に労働問題を扱うことには賛成するとしている。2.については、メキシコ政府は従来から気候変動対策など環境問題に積極的に取り組んでおり、環境対策の強化は抵抗なく受け入れる考え。これにより、米国政府の環境対策へのより大きなコミットメントが期待できるとしている。3.に関しては、バイオ後続品の承認が円滑に行われ、バイオ医薬品のデータ保護期間が長くなり過ぎないような提案を既に幾つか行っており、その中から適切なものを提案する。4.は、上院の会見録からは詳細が判断できないが、自動車の原産地規則の中で完成車メーカーが購入する鉄とアルミの70%が域内原産というルールについて、鋳造されるプロセスからの域内原産を求めるルールに変更する提案が米国からあったようだ。これに対し、鉄は協定発効から5年間の猶予期間を求め、アルミについてはメキシコでは原料のボーキサイトが取れないことから拒否する構えだ。

上院による承認が必要か

外相によると、メキシコ政府は上院との会合後すぐに米国側に上記の方針を伝え、米国側の合意が得られれば、「追加議定書」(Addendum)のかたちでまとめるとのこと。与党Morenaのリカルド・モンレアル上院院内総務は、メキシコ側が受け入れられる内容の議定書が上院に送付された場合、上院は直ちに委員会審議を開始し、批准承認を行うと発言しているため、修正内容については議会の承認が必要になるものと思われる。

(中畑貴雄)

(メキシコ、米国、カナダ)

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